キャラ紹介
小説は主に足利尊氏陣営足利直義陣営の相互の視点から書かれています。
尊氏陣営をお餅が直義陣営をお梅がそれぞれ担当しております。
また、人称によって小説本文の色を変えています。(この紹介で名前を表示している色です)



足利尊氏 (1305〜1358)

室町幕府初代将軍。元は鎌倉幕府の有力御家人で「高氏」と名乗る 。元弘の乱で後醍醐天皇と共に六波羅探題を討ち建武新政の功臣と なるも、武士の不満を背景に離反。光明天皇を擁立し征夷大将軍と なり室町幕府を開いた。直義が死んだ六年後に病没。


通称・兄上
行動原理は「超ブラコン」。兎に角弟と自分中心で世界は回る。有能な弟と部下に仕事押し付けまくりのヘタレ君主なのに、 無駄に溢れるカリスマと色気で乗り切っている。基本的に鷹揚な性質だが、その実相当なジャイアニズム。

足利直義 (1306〜1352)

尊氏の弟。建武新政なるや相模守となり、鎌倉に移る。北条時行の 乱を期として尊氏と共に、建武政権に叛き室町幕府創立に尽力する 。特に軍事・裁判面で活躍した。晩年に尊氏側との対立から観応の 擾乱を引き起こし、鎌倉に逃れたが毒殺された。



通称・たそ

「ガラスのお人形」とも称される、兄上にべったりな繊細っ子。ガードは硬いが中身は脆い。 良く働き良く眠り、空いている時間は書と戯れる。好きなものはとことん大事に、嫌いなものはとことん排除。他人の世話心を素で擽る。


高師直 (?〜1351)

足利尊氏の執事。武蔵守。尊氏に従って室町幕府創立に寄与し、そ の執事として威を振るう。南朝方と戦うにあたって軍功が多かった が、のちに直義らと対立する。やがて重能を殺し直義を追って権力 を握ったが、その後直義党に敗れ重能の子の能憲によって弟師泰と 共に殺された。


通称・師さん
基本的に元は常識人だが「ブラコン気まぐれ君主」に本気で傾倒し ている為、心配事は耐えない。最早悩むのが趣味といった生活に、 本人も開き直ってる節も。報われることの少ない忠誠心を掲げひた 走りな今日この頃。

上杉憲顕 (1306〜1368)

憲房の子。足利兄弟の従兄弟。建武政権崩壊後、足利氏に従い各地 を転戦。関東執事として鎌倉府で義詮・基氏を補佐し、勢力を拡大 。観応の擾乱では直義方として尊氏方の高師冬を滅ぼす。その後守 護職を没収されたが基氏の命で復帰。翌年に関東管領。一揆鎮圧中 に老齢で死去。


通称・兄貴

元ガキ大将な直義の親友。酒豪。細かいことにはこだわらない。「やる時はやる」の眠れる獅子っぷりに、最強伝説を囁かれる。 向上心はないが抜け目もない、影の直義派ゴッドファーザー。器量も態度も大きいと評判。


足利義詮 (1330〜1367)

室町幕府2代将軍。尊氏の第三子。母は北条登子。鎌倉攻めに際し父の名代として参加。幕府設立後も東下していたが、観応期に尊氏の召集に従い、京にて直義の代わりに政務につく。尊氏の死で2代将軍となり幕政の安定を図るも、病に伏せり、幼子足利義満を執事細川頼之に託して没する。


通称・詮ちゃん
父上大好きーな意図的ぶりっ子。物分りはいいがお子ちゃまなので基本的に甘い。ただ幼少期から波乱万丈な生活を送っているので無駄にしたたかでもある。愛想を振りまきまくる割に、余り報われない悲しい性。

足利直冬 (?〜?)

尊氏長男。庶子。尊氏の認知を得られず、禅寺で童子をしていた。やがて叔父直義の養子となり、共に尊氏に叛く。観応期直前に長門探題となるが、師直に追われ九州に落ちのび一大勢力となる。後に鎮西探題。直義の死後南朝に下り入京を果たすも、まもなく追われる。1366年以降消息を絶つ。


通称・冬さま
兄上15歳の時の子。義父上を愛し、実父を憎む修羅の道。美男子。育ちのせいか割とタフで、生活能力は抜群。美しい薔薇には棘があると言う通り、輝く白さの純優等生は泣く子も黙る漆黒の覇王へと変貌する。


佐々木道誉 (1296〜1373)

京極宗氏の子。名は高氏で、道誉は法名。珍奇なものを好み、華美放縦に振舞った婆娑羅大名。 元弘の乱以降尊氏に従い、初期の室町幕府に重きをなした。上総・近江・出雲・飛騨の守護大名に任じられ、政所執事も務めた 。豪華な唐物を収集し、盛大な闘茶を催した。


通称・どーよ

憎まれっ子世にはばかっちゃった典型例。遊びに命を懸けられますか、なノリと気分と本気で、足利一族で遊んでいる。狸な黒幕で、 刹那主義を気取る割には甲斐性があるので、結局は器用貧乏。

上杉重能 (?〜1349)

実父は観修寺別当道宏。母方の叔父、上杉憲房の養子となる。元弘 の乱で尊氏に従い、六波羅探題を攻める。建武政権成立後は伊豆守 、武蔵守護職などを務め、やがて直義への接近を深める。引付頭人 。晩年高師直と対立し身柄を越前に移され、江守荘にて殺害される。


通称・キャタ
憲顕の三つ下。前にいるものは薙ぎ倒して進む、いわば戦車の無限軌道(キャタピラー)。 フットワークの軽さと忠犬魂を武器に、直義に仕える健康優良児。どこか吹っ飛んだ一人称は小説中も歴然。さりげ複雑な身の上。